​【園長の視点】「なぜ?」に目を向ける。落ち着かない4月、子どもたちの心に寄り添うということ

こんにちは、佐伯リノです。

​新年度が始まり、はや数週間。新しいお子さんたちのならし保育が続き、園全体がどこか落ち着かない、そわそわとした雰囲気に包まれている園も多いのではないでしょうか。​当園でも、集団生活にまだ慣れず、部屋の中を走り回ったり、食事がなかなか進まないお子さんがいます。先生たちも、「どう対応すればいいのか」と頭を悩ませていました。

​■ 「何をしているか」ではなく「なぜそうするのか」

​先生たちはつい、目の前の「走り回っている姿」や「ご飯を食べない姿」だけに焦点を当てがちです。でも、私たちはそこから一歩踏み込んで考えなければなりません。​お母さんと離れて不安でたまらないのではないか?​まだ安心できる場所が見つかっていないのではないか?​集団という大きな環境に、心が押しつぶされそうになっているのではないか?​私たちが考えるべきは、「その行動をどうやって止めるか」ではなく、「どうしたら、この子が安心できるか」という一点です。​

■ 「集団の平穏」と「個の尊重」の狭間で​

私たち保育者は、つい「集団として落ち着かせること」を優先しがちです。「みんなと同じように座ろうね」「みんなと同じように食べようね」という言葉は、確かに集団生活をスムーズにします。​しかし、「一人ひとりを大切にする」という理念を掲げながら、実際には「集団の枠にはめること」が先走っていないでしょうか。これは非常に難しく、誰もが直面する葛藤です。

​■ 私たちが「ゆったりとした心」でいること​

子どもたちは、大人の心を鏡のように映し出します。先生が焦れば焦るほど、子どもは不安になり、さらに落ち着かなくなります。​「長い目で見ていこう」。そう腹をくくって、先生自身がまずはゆったりとした心で子どもに向き合うこと。その穏やかな存在感こそが、子どもの荒ぶる心を静める何よりの特効薬になるのです。​

■最後に

​4月は、子どもたちにとっての大きな試練の時です。だからこそ、私たちはあえて「じっくりと」向き合う余裕を持ちたいですね。​皆様の園では、今、どんな子どもたちの姿がありますか?「困った行動」の裏側にある小さな震えに、どうか気づいてあげてください。先生のゆったりとした笑顔が、子どもたちの何よりの安心になりますように。

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